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発達障害特性独自の強みについて

発達障害についてはやはり「障害」と括られることで否定的なことが書かれることが多い。発達障害の持つ特性が障害になる一方かというと、そんなわけでも無いというのが今日の論点。実際の所、あぁこの人ASDだなあという偉大な人はそれなりにいるし、ADHDを公…

発達障害臨床雑感

この1年、自分のいるクリニックでは発達障害の診断や現在抱えている不適応や気分障害・不眠など精神科的症状に悩む人の受診が増えた。国際的な診断ツールである、ADOS-2(本人対象)やADI-R(養育者対象)を用いての出来るだけ客観的な自閉症鑑別の手段を使って…

ASDは治療するものなのか

ASDに関する報道をみていると、例えば「オキシトシン」で自閉症の治療につながるという報道がある。以下は東大のプレスリリースではあるが*1。 www.jst.go.jp 「治療」というのを、病的な状態から健康な状態に復する、という定義で考えているとすると、ASDに…

学習できないのは報酬系の不全が問題

ADHD(やASDもだが)の子と接していると、褒めても通じないということがよくある。叱るんじゃなく褒めて行動を増やそうと実践するのに、褒めた行動が次につながらない。やっぱり次も同じ行動を起こしてしまうことが重なり、ついには怒ってしまう。おかしい…と…

自閉症の原因はワクチンや水銀じゃないよ

ワクチンに含まれる水銀が自閉症の原因だ、というのは結構広がってしまった虚報で、そもそもそれを提唱したイギリス人医師の論文が撤回された上に、本人が免許剥奪までされたというのに、未だに信じている人が多い。 心理的には、特に我が子が自閉症であるこ…

ASDは増えているの?

ASD

ASDが増えているという声が聞こえる。 実際外来をやっていると以前に比べて遥かに多くの方がASDであると感じられるし、検査の希望も多い。 実際に増えているのか、ということを議論する前にデータを見ると、例えばアメリカでは2000年には150人に1人であった…

自閉症〜名前の変遷〜

ASD

いわゆる「自閉症」は診断基準の変遷に伴い診断名がころころ変わっている。例えば「アスペルガー症候群」は 随分と一般にも広がって知名度が増したが、市民権を得た今になって、精神医学界では古い病名となり公的には使われなくなってきた。 それはひとえに…

発達の子には優しいお兄さんやお姉さんを家庭教師に

保護的で大人に相談できる環境がASDやADHDの子には必要であるという。 1つその実現法として考えて欲しいのは、 優しいお兄さんやお姉さんの家庭教師だ*1。 ASDやADHDの子。 小さいころの目標はできるだけトラウマを作らないこと、自信を育むこと、人への信頼…

ASDを理解するために(2)

ASDは注意欠陥多動性障害(ADHD)を合併したり、逆にADHDに合併したり、ということが多いとされている。 同じ発達障害じゃないの?という疑問を呈される方もいようが、1994年発表のアメリカ精神医学会の診断基準、DSM-IVでは合併は無い、とされていた。それが…

ASDを理解するために(1)

ASD

ASDはAutism Spectrum Disorderすなわち自閉スペクトラム症の略であり、比較的新しい言葉だ。診断名としてはアメリカ精神医学会の診断マニュアル第5版(DSM-V)から正式に使われている。第4版では広汎性発達障害というカテゴリーに、自閉症、高機能自閉症そし…