うつ病

オーダーメイド治療は精神科ではまだまだ先になりそうだ

薬物療法において、薬が効くか効かないか、それが予測できればどれだけいいだろう。前回紹介したアメリカの抗うつ薬効果研究(STAR*D)では、最初の治療薬(シタロプラム)で寛解まで至る患者さんは約1/3だった。現在使える抗うつ薬はSSRI、SNRIといった頻用され…

うつ病とモノアミン仮説

モノアミン仮説と製薬の歴史 先だってコメントに書かれた、モノアミン仮説(⇛週刊現代の精神科薬批判は的外れ)。 モノアミンとは(脳科学辞典参照)、アミノ基(-NH2)と芳香環(亀の子です)を化学構造に持つ神経伝達物質で、うつ病に関連しては、セロトニンとノル…

光でうつが診断できる? ちょっとそれはという問題 (2)

NIRSでうつを診断できるのか、という話。 ここで問題にしたいのはこれが本当なのか?ということだったりする。 NIRSの問題点は大きく2つ。 1.見ているのが本当に大脳皮質の血流なの? 2.結果が再現できない 1.見ているのが本当に大脳皮質の血流なの?図を見…

光でうつが診断できる? ちょっとそれはという問題 (1)

今日はいかにも先進的な技術を使った研究が紹介されたり、大学のお偉い先生が喋ると本当のような気がしてくるけども、実は疑うに十分なものがあるのだというお話。 時々「光を使った検査でうつ病の診断ができるんですか?」と聞かれる。 それは多分以下のよ…