書評

真田丸に見る秀吉の黄昏と認知症

blogの更新が遅くなりました。 最近は会社の公式blogの方を優先させているこの頃です。来年は今少しこちらも頻度を上げていきたいと思うところ。 ちなみに最近は抗ADHD薬として第一選択薬であるコンサータについて書いていますので、ご興味ある方はご覧いただけ…

夏休み書評2 電子書籍よ広まれ 

若い人も紙が好き愛好家からするとまだまだ普及していないと感じる電子書籍。研究室のセミナーに来た医学部学生たちに聞いてみると、「電子は読みづらいからやはり紙の本です」と答えられたのが3年前。さらに、今年dneuroは講義資料として紙を配布するのを止…

夏休み書評1:本は読むより聴いてみたら?

もうこの3年ほど、dneuroは本を、目を使って読む冊数が大幅に減った。 一方で、Amazonのkindleストアで購入する本は増えた。読まずにどうしているのかと言えば、最近は専ら聞いている。 使うアプリはiphoneのkindleアプリ。www.b-chan.jpiphoneの場合、やる…

ビッグデータ活用するには情報が正しい必要があるよね...

以前20年後には精神科医がいなくなり始めるといった内容を書いてまあまあ読んでくださっている方もいるようで有り難いのだが、幾つかビッグデータとかAI系のサイトや解説本を読んで考えることを。 cs.sonylife.co.jp AI活用例として、遺伝子解析、総合診療支…

知って面白い医学史

医学史は面白い。それは不謹慎だが人体実験の歴史だし、今から見るとまさかそんなことを権威じみた偉い人達が言っていたんだ、と当然こちらは後出しじゃんけんなのでずるいのだが、正しい治療に至るまで苦闘の歴史が偲ばれるというのもあるのかもしれない。 …

20年後に多分精神科医の殆どは要らなくなり始めると思う

AI、人工知能に関してのニュースが最近目立つ。 dneuro的にはこの数年将棋のプロ棋士がソフトに負け続けており、ほぼ人間が敵う状態には無い(羽生さんが負けて決着となるだろうけど)ことや、ついには碁までAlpha碁というソフトに完璧に打ち負かされたことが…

完全無欠コーヒー本を読んでみた〜小麦グルテンって悪いの?

各種ダイエット法に夢を抱く人は多いが、残念ながら奇跡は存在しない。 いわゆる〇〇ダイエットの類はどれも極端であり、医学的蓋然性がないことが多い。身も蓋もないが、そもそも太るかどうかは遺伝的に規定されている。とはいえ、色んなダイエット法や健康…

ADHDのペアレントトレーニング

読んで学べるADHDのペアレントトレーニング――むずかしい子にやさしい子育作者: シンシアウィッタム,上林靖子,中田洋二郎,藤井和子,井澗知美,北道子出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2002/03/22メディア: 単行本購入: 33人 クリック: 156回この商品を含むブ…

2015年_購入した医学系一般書(3)

悲素作者: 帚木蓬生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/07/22メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 医学系、というと違うかもしれないが、九州で開業されている精神科医小説家の昨年の新刊は、和歌山の毒カレー事件を題材にした小説だった。 和歌山…

2015_購入した医学系一般書籍(1)

脳を鍛えるには運動しかない!―最新科学でわかった脳細胞の増やし方作者: ジョン J.レイティ,エリックヘイガーマン,John J. Ratey,Eric Hagerman,野中香方子出版社/メーカー: 日本放送出版協会発売日: 2009/03メディア: 単行本購入: 31人 クリック: 757回この…

怖い本から診断の難しさを知る

脳に棲む魔物作者: スザンナ・キャハラン,澁谷正子出版社/メーカー: KADOKAWA/角川マガジンズ発売日: 2014/05/31メディア: 単行本この商品を含むブログを見る 感動的で貴著な本。以前治る精神科の病気としてヘルペス脳炎を書いた。 実際、できるだけ早く診断…